地球上の水はどこから来たの?生成されている?

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【自然の疑問】地球上の水はどこから来たの?生成されている?

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地球の水がどこで生成されたのかは、科学的に完全には解明されていないものの、いくつかの有力な説があります。地球に水がもたらされた起源について、以下のような可能性が考えられています。


1. 宇宙空間の「水」分子の起源

宇宙では水(H₂O)の分子が、塵やガスの中に形成されています。この水分子は、星間空間の冷たい塵の粒子に付着している形で存在しています。太陽系が形成される際、これらの塵の中に含まれる氷や水蒸気が原始惑星系円盤に取り込まれたと考えられます。しかし、地球が形成されたスノーライン内では氷が溶けるため、この説だけでは十分に説明できません。


2. 小惑星や彗星からの供給

地球の水の多くは、小惑星や彗星の衝突によってもたらされたとする説があります。

小惑星説

  • 小惑星帯にあるC型小惑星には水分を含む鉱物が豊富に存在します。これらの小惑星が地球に衝突することで、水分が供給された可能性が高いとされています。
  • 地球の水と同位体比(特に重水素と軽水素の比率、D/H比)が似ていることから、小惑星が水の供給源であるという証拠が支持されています。

彗星説

  • 彗星は氷の塊とも言われ、地球に水を供給したと考えられてきました。しかし、いくつかの彗星(例:ハレー彗星、ハータレー2彗星)の水のD/H比は地球のものと異なるため、全てが彗星由来とは言えません。
  • ただし、一部の彗星(例:ロゼッタ探査機が観測したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星)は、地球の水に近いD/H比を示しており、彗星が一部寄与した可能性も否定できません。

3. 地球内部での水の生成

地球そのものの内部で水が生成された可能性も考えられています。

  • 地球内部には、鉱物の構造に水分子を含むものがあります(例:蛇紋石やリングウッダイト)。
  • 地球形成初期、内部に含まれていた水素と酸素が反応し、水分子として地球表面に噴出した可能性があります。

4. 太陽風による供給

近年、太陽風が水の形成に関与した可能性が提案されています。

  • 太陽風には高エネルギーの水素イオンが含まれており、これが微小な塵や鉱物中の酸素と反応して水が生成されるというメカニズムです。
  • このプロセスは、月や他の天体の表面にも水がある理由としても考えられています。

結論

現在のところ、地球の水は小惑星や彗星からの供給が主な要因と考えられていますが、地球内部の生成太陽風の影響も一部寄与している可能性があります。複数の起源が絡み合って、現在の地球の水環境が形成されたと考えられます。

科学者たちは引き続き隕石や彗星、惑星探査機のデータを解析し、地球の水の謎を解明しようとしています。

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